2007年10月9日火曜日

連戦連敗

安藤忠雄さんの本を読んだ。
「連戦連敗」安藤さんの仕事に対する思いが書かれているすばらしい本だ。

その「連戦連敗」の中のある箇所に

建築の世界はほかの分野と比べると比較的作家としてのデビューが遅いといえます。
社会性の強い仕事である分、40歳過ぎくらいにならないとまとまった社会的な仕事は
与えられにくい、諦めずにがんばりとおせる粘り強さを必要とする職業なのです。
建築家として生きていこうとするならば、まず自分というものがしっかり確立されて
いなければならない。
デザイン感覚、知力も無論必要な能力ですが、それ以前の人間としての芯の強さ、
即ちいかに生きるかという、その生き方が何より重要なのです。

巨匠といわれるルコルビジェやルイスやカーンでさえも、決して人生の始まりから
日の当たる道を歩んできたわけではなかった。
若き建築家の意欲的な試みや斬新な提案を社会は用意に受け入れなかったからだ。
大抵の人間はこの苦難のときに耐え切れずに終わってしまう。
しかしル・コルビジェもカーンも決して諦めなかった。妥協していきるのではなく、
戦って自らの死をうを世に問うていく道を選んだ。
安藤忠雄 「連戦連敗」より

安藤さんは元プロボクサー、建築の勉強も独学。
芯の強さは何事にも必要なのだ。

情熱があれば、霞を食ってでも生きていける。
ただし中途半場な情熱では、霞を食らうことができない。
何事も徹底的に極めればよし、しかし極めるまで耐えるのが難しい。

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